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【2024/05/10 06:03 】 |
プロフ絵



サブキャラついてるけどその辺りは日記の装飾。

シュール系というよりは、サブキャラを複数操る布石みたいなもんなので
あまり無機質系の面白いネタに偏ることはないかと思います。
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【2019/07/04 15:19 】 | イントロダクション | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
【紹介】ブックシェルフ


名前:なし
 呼称:シェルフとか、アレとか、コレとか、好きに呼ばれている

材質:チェリー材
年齢:完成してから1年ぐらい
出身地:どこかの森で切りだされた木から、とある家具屋の工房で作られた
 その森には特別な精霊も悪魔もいない
 その家具屋は特別な神様や術者ではない

内容物:日によっていろいろ
 手芸雑誌の比率が多いようだが、基本はノンジャンル
 下段には大きな絵本が立て掛けられている
 時々やってくる少年が内容物を更新している模様
外観:棚の後ろに張り紙が張ってあり、時々その場を借りて自己主張する

動作:
 A・キャスターで移動
 B・張り紙の内容を更新(主にメタ発言)
 C・倒れこむ
 D・起き上がる
 E・内容物を落としてor飛ばして自己主張
 それ以外にすることは特になし


--------------

そのうち更新
【2018/07/09 23:08 】 | いろいろ紹介 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
【紹介】イスマ(緑髪の男の子)

名前:イスマ・ディ・オード

材質:普通の人間
年齢:体も13歳、頭脳も13歳 実年齢は4歳
 4歳の誕生日に突然体と頭脳が13歳並になる
 理由は母は知っていそうだけど教えてくれない
 ただし少年自身も気にしていない
出身地:どこにでもある普通の家

家族:母と二人暮らし
 父も存命のようだが、現在は離れて暮らしている

動作:
 戦う力はなく、特殊能力は【本棚の位置を察知する】ことのみ
 本棚に本を運ぶことをライフワークとする気満々
 人見知りで臆病、男と呼ぶには少し女々しい性格
 本棚のことはシェルフと呼び友人のように話しかけている
 他人から見ればただの独り言にしか見えない


-----------------

そのうち更新
【2017/07/09 23:15 】 | いろいろ紹介 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
探索7日目(第39回) 6日目分を含みます
本棚はなぜ動くのか?
それは、キャスターがついているからである。




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ひとつの概念として、「精神」と「物質」を切り離す。

更にもう一つ。「精神」を動的な「思念」と静的な「意志」に切り離す。

「思念」は種であり、
「物質」という土に種が根を張る時、
「意志」という芽が出る。

なれば、ひとつの疑問として。
その「物質」に、土となるための資質があるとすればそれは何か。

それはおそらく、
「生命」という、曖昧な波がゼロでないことだろう。


波は誰によって生み出されるのか?
その原始は、必要に迫られれば「神」と定義できるだろう。
しかし、今においては「母」が生み出すものだ。

逆に。
その「生命」の「母」さえいれば、
すべての「物質」は「思念」の種を受け、「意志」を芽生えさせるのだ。

ある少数民族に、そういった能力が伝わっているという。
まるで幽霊かなにかとともに暮らしているかのように、
家具が動き、人形が話しかけ、人と同じくそこに息づくのだという。

この世界にありふれたすべての「思念」が、
今ここに立つ「己」を作るのだ。

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イスマは今日も、島を本を抱えて歩いていた。

手押し車があったら便利だなあとか、
そんなことをぼんやりと考えながら。




本の魔女、サトゥルナ。

生涯の中で自宅に10万の書物を置き、
その全てを読破したと言われる。

俗世を嫌い、森の奥の家にこもってのち、
その姿を見たものはない。

家の周囲には、異界より現れた不気味な魔物たち。
勇士が退治するも、その数は減らず。

ついに討伐隊が結成され、家の中へと立ち入ることに。
しかし、その家に踏み入ったのち、帰った者はいない。






(…結局、あのあと僕が折れてしまわんかという時に…)



いつの間にかシェルフが側にいて、
その傍らで落ちた乾いた重い音。

シェルフから落ちた本の音だった。

ささやかな自己主張。
拾って読むと、「彼女」の名があった。





「要するに、本が好きで好きでたまらない幽霊なのよ」





シェルフに乗っている以外は、なんでもないただの幽霊らしい。

…どうして僕にも見えたんだろう?


首を傾げながら、今日も本を運ぶ。

遺跡の外の店の前にシェルフはいた。




「しょうねーん」



笑顔で手を振るサトゥルナさんも。


…えっと、これ。
新しい友達ができた…のかな?

【2010/08/18 20:37 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
探索5日目(第37回)
※前回からのつづき



青髪の少年イスマが女性の声に気付いて辺りを見回す。



「こっちこっち」



次の知覚。
右じゃない、左じゃない。

上。

見上げると、本棚の上に腰かけてこちらを見下ろす女性の姿があった。
藍色の薄手の服を身にまとい、橙色の髪を編んで結った、小麦色の肌の女性。

…もとい、イスマの視点からは
露わになった状態で組んだ太腿ばかりが目に入るのだが。




「ふう…気付くの、遅すぎじゃない?」




「えっ、あの、あれ?」




イスマは考えを巡らす。


確かシェルフは、帽子と眼鏡の男の子と一緒にいたはず。
声をかけるのが恥ずかしくて逃げてしまったあと…
また、雑誌を持ってやって来たはず。

でも、今日来てみたら帽子の子はいなくて…

遺跡の影でバタバタと音がする。
逃げてる足音? 隠れたの…?
多分あれは、この前の子じゃないし…

とにかく僕の知らない人だ。
この人はシェルフの新しい仲間なのかな?

何にしたって、シェルフの上に乗るなんてだめだよ。
危ないし、きっとシェルフだって嫌がるよ。


本棚に人格があるのか、という問いはさておき
『そう』思い込んでいる少年にとって、
彼女が何者かどうかなどは二の次、三の次。




「モジモジしてないで、何か言いなさいよ」




「えっと、あの…」





「誰だか知らないけど、
シェルフが重そうだから、そこをどいてくれませんか?」







「やれやれ」



首を振ると、突き出た前髪が揺れる。
そのリズムが収まる程度の時間をおいて、女性は口を開いた。



「私を呼ぶなら、サトゥルナという名前で呼んでちょうだい」





「次に…別にこの本棚くんは、私のことを重いとも軽いとも思ってないわ」




サトゥルナと名乗った女性は、組んだ腿を組み替えてイスマの反応を待っているようだった。






この島へ降り立つまでのイスマの世界は、狭い。


花屋を営む母の家。店の中の色とりどりの花。
母が差し伸べる手をとり、おぼつかぬ足取りで歩く散歩道。
その途中の公園の遊具、それを共用する「ともだち」達との一時。


ある日目が覚めた時に言葉を知覚し、その意味を知覚していた。
およそ10年分の成長。
母は驚きもせず、語りもせず、ただイスマを抱きしめた。

当たり前の日常と当たり前の愛情。
当たり前の驚きと当たり前の感性。

『成長』を受け入れたイスマには、全てが『当たり前』になった。

母と持ち帰った棚が突然動き出しても、
『そういうもの』と認識してしまう、4歳児ゆえの『当たり前』。

棚は生きている。
棚が寂しそう。
棚には本が一冊しかないから。
こんなに大きくて、素敵な物語も描かれているのに。
本も一冊だけじゃ寂しそう。

お母さん、本をこの中に入れてもいい?
いろんな本を入れたら、きっとこの棚も喜ぶと思うよ。

そうだ、名前もつけてあげなきゃ。
棚は…『シェルフ』。
君の名前はこれからシェルフだよ。

ううん、これから本をたくさん入れてあげるから、ブックシェルフって名前にしよう。


そんな世界の『当たり前』を打ち破る、島と遺跡での経験。
遺跡外ですれ違う人々、
遺跡内ですれ違う人々。

そして今。

視線の先で、ふてぶてしく親友の上にのしかかる女性。

それは「事象」の経験ではなく、
「友情」という二文字を刺激するからか。

当たり前を壊した女性に、少しだけ苛立ちを覚えながら。







意を決し、口を開く。



「サトゥルナさん」



くす、と笑い、降り立つ。
まるで羽根が舞い落ちるかのように、重力と音を立てずに。



それを待つかのように、本棚はキャスターで通路を滑り出す。
あ、と声を出す前に、額に1センチ四方の圧力。





「あんたはこっち」



突き当てた人差し指をクリクリとこね回し、弄ぶ。

あ、あ、

声が出る前に、キャスターの音は暗闇の先へと消えていく。






きっと彼も遺跡の中の生き物たちに道を塞がれるのだろう。
イスマの前の『敵』は、サトゥルナと名乗る一枚の羽根だった。


【2010/08/01 15:52 】 | 未選択 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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