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【2024/05/21 02:17 】 |
探索3日目(第35回)
トコトコと足音が遺跡の通路から聞こえる。
不規則なリズム。どこか不安な印象を与えるような。

分厚い本を何冊も抱えた少年が闇の中から姿を現した。
引きずるような長い着衣の中から、ふらつく足音を響かせて。
衣から覗く白い肌。
青碧の髪に、海青の瞳。
何かに敵対することを知らない、無垢で弱弱しくも見える輝き。

総じて言えば、
獣が徘徊する遺跡において、身を守る術など持っていないのではないかと思わんばかりの

少年が歩いてきた。

(殊この遺跡では弱そうに見える者ほど強いらしいが、それはさておき)


遺跡の中に不釣合いな本棚がひとつ。

「いたいた」
少年はその本棚の前で足を止めると、抱えてきた本を一冊一冊棚へと収納していく。

足を爪立たせ、震える手先で一番分厚い本を一番高い段に挟み込みながら、
「シェルフ、そんなに急いだら追いつけないよ」
変声期も来ていない、少年特有の高く柔らかな声で。
その「もの」に対して呼びかける。

当然、返事などなかった。

「また来るからね」

一仕事終えた少年は、本棚から抜き取った古雑誌を手に
遺跡の闇の中へと消えていった。



HP 2203位 (1281)
SP 2234位 (139)
PHP 2156位 (914)
体格 1992位 (114)
魔力 1406位 (50)
敏捷 1964位 (55)
魅力 1247位 (60)
器用 1831位 (60)
天恵 1600位 (100)

------------------------

自分の世界が変わった世界
生きててよかった!

ありがとうございました。
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【2010/07/09 23:00 】 | 日記バックナンバー | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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